敬愛する諮問委員の皆様!
今日は、私たちの民主平和統一諮問会議が立ち上がってから32年目になる意味深い日です。
十年も経てば山も川も変わると言いますが、それだけ長い年月が経ちました。
孔子は<論語>の為政編で、「15歳で若くして学問に専念すると決意し、30歳になって学問の基礎を確立した」と言いました。
私たちが目指すことは明らかです。
我が国の憲法は前文において、祖国の民主改革と平和統一が民族の使命であることを明らかにしています。また、憲法第4条では、「大韓民国は自由民主的な基本秩序に立脚した平和的統一政策を樹立し、これを推進する」と規定しており、憲法は大統領に祖国の平和的統一に関する義務を付与しています。
1969年、政府内に国土統一院(現在の統一部の前身)が作られたが、統一運動は政府の方針を国民に伝え、国民を啓発する程度に留まっていました。 1980年10月の憲法改正に伴い、1981年6月に「平和統一政策諮問会議」が立ち上げられたことにより、初めて統一問題を公論化し、国民の統一意見に耳を傾け、大統領に諮問・建議できる窓口が作られたと言えます。
それから、1987年10月に現行の憲法に改正され、平和統一政策諮問会議の名称は、現在の「民主平和統一諮問会議」に変わり、国民の統一への力量を結集する、名実ともに国民的統一機構として生まれ変わりました。
厳しい環境の中でも、過去32年の間、民主平和統一諮問会議は、諮問委員の皆様が中心となって我々の社会の各界・各層の方々から出された様々な意見を取りまとめ、その結果を統一政策に反映する役割を忠実に遂行してきました。
韓半島の統一問題は、私たちだけの問題ではないうえ、実際の統一までの過程では周辺国の懸念を払拭させ、理解と協力を引き出すことが何よりも重要です。海外同胞諮問委員の皆様の献身的な活動は、統一政策に対する在外同胞社会での理解を高め、国際社会で私たちに友好的な世論形成や、支持基盤の確保に大いに貢献してきました。
統一外交の拡大のために、第16期では、現在の2つの海外地域会議を5つに、42の協議会を43協議会に拡大・改編し、諮問委員数も増やすなど、国際社会で統一に向けた支持基盤の拡大のために邁進してまいりたいと思います。朴槿恵政府では、海外諮問委員の存在とその役割がより重くなると思います。これまで以上に大きな関心と愛情を持って統一運動を導いてくださることをお願いします。
敬愛する諮問委員の皆様。
統一への熱い情熱で任された任務を黙々とこなしてこられた国内外の諮問委員の皆様の労力に、最大の敬意を表します。しかし、我々が進むべき道はまだ終わっていません。
今日、南と北を引き離す境界線は、地理的または民族的なものでもなければ、歴史的なものでもありません。南と北は同じ空気を吸っています。空気に境界線がないのと同様に、私たちが切望してやまない平和統一にも南北間に境界がないはずです。
統一のための 「チャンスの窓」が開いた時に、これを活用できなければ、また長い間統一の機会を得ることができないかもしれません。国内外の環境の変化に応じて与えられる民族統一のチャンスを最大限に活かすためには、統一を実現するという心構えと準備ができていなければなりません。また、我々は予告なしに訪れるかもしれない統一に備えて緻密に準備しておく必要があります。
民族の念願である統一に向けて、偉大な大長征の先鋒として、私と一緒に新しい統一時代を切り開いていきましょう。
最近、予想だにしなかった原発3基の停止という前代未聞の事態に、政府は全国民的な節電運動を展開しています。去る2011年9月15日には、我々は電気の使用量が電力供給量を超える、いわゆる「ブラックアウト」寸前まで行きました。
今年の夏も昨年に劣らず、猛暑になるそうです。最悪の電力難が予想されますが、短時間に電気の供給量を増やす方法はないので、節電のほかに妙策はありません。
我々は、国が危機的状況に直面する度に、力を結集して賢く危機を克服してきました。諮問委員の皆様は家庭や職場で無駄な電気を消し、冷房の室内温度を高め目に設定するなど、節電運動を率先して行ってくださるようお願いいたします。
最後に首席副議長として、民族の念願である統一を早めるために私のすべてを捧げる所存でございます。
諮問委員の皆様の一人一人の思いを肝に銘じて、皆様の期待に応えられるように精進してまいります。多くの声援とご協力をお願いします。
皆様のご健勝とご家庭の平安をお祈りいたします。
ありがとうございました。
2013年6月15日
民主平和統一諮問会議
首席副議長 ヒョン・ギョンデ