民主平和統一諮問会議の諮問委員の皆様、首席副議長ヒョン・ギョンデです。諮問会議の議長である朴槿恵大統領の職務を代行して、第16期諮問委員の皆様と一緒に統一という聖業に取り組むようになったことを大きな光栄に存じます。
国内外の諮問委員の皆様。
第16期民主平和統一諮問会議は朴大統領政権発足に伴い組織構成を練り直し、7月1日から2年間の任期がスタートしました。民主平和統一諮問会議は、理念と政治的派閥、地域や階層、世代を超えた超党派の国民的憲法機関です。
さらに同諮問会議は「大韓民国は統一を目指し、自由で民主的な基本秩序に立脚した平和的な統一政策を樹立すると同時に、これを推進する」という憲法第4条の精神に基づき、△統一に関する国内外の世論の収斂 △統一に関する国民的合意の形成 △統一に関する民族の意志と力量の結集 △大統領の統一政策に関する諮問・建議の機能を実行します。
国内外の諮問委員の皆様。
民主平和統一諮問会議の議長である朴槿恵大統領が推進中の韓半島信頼プロセスは、憲法第4条の自由で民主的な基本秩序に立脚した平和統一の精神を具体化したものです。従って、第16期民主平和統一諮問会議の活動は、昨年12月の大統領選挙で、国民から選ばれた朴大統領の対北政策について認識を共有し広く知らせていくことから始めなければなりません。
朴大統領の韓半島信頼プロセスとは、「小さな信頼から大きな信頼へ」、「小さな統一から大きな統一へ」、南北関係を発展させていくことを意味します。韓半島の平和定着をはじめとし、経済統一から政治統一まで成し遂げるためには、何よりも南北間の信頼構築が優先しなければなりません。
過去のように、一度限りの最高級位会談で南北問題を完結させようという欲は無意味です。今は南北間の対立は、過去の歪曲された南北関係を正し、「信頼」を積み上げるプロセスなのです。自分の顔と首を託していびきをかきながら眠れる床屋さんと客のような信頼関係が構築されてこそ、真の交流や協力、平和体制についての議論も可能になります。
諮問委員の皆様。
朴槿恵政府と第16期民主平和統一諮問会議第が発足しましたが、韓半島周辺の情勢をみると、南北関係において、朴大統領の任期と民主平和統一諮問会議第16期の任期中、決定的な局面を迎える可能性が高いと予想されています。
朴大統領は、歴代のどの大統領よりも南北統一への強い意志を示しています。朴大統領は、4大国政基調に<平和統一>を明示した初の大統領です。さらに任期スタートと共に最も重点を置いていた韓・米首脳会談と韓・中首脳会談を実現し、任期中に平和統一への突破口を作るという覚悟で、平和統一についての長期計画を提示しました。
朴大統領は、去る5月に行ったオバマ米大統領との韓・米首脳会談で、韓・米同盟60周年記念共同宣言を採択し、韓・米同盟がアジア-太平洋地域の平和と繁栄における重要な軸であることを再確認した一方、朴大統領の韓半島信頼プロセスに対する米国の確固たる支持を基に、北朝鮮の挑発に断固対応するという原則と<北朝鮮の核不容認>を確認しました。
韓・米首脳会談に続き、6月に開かれた米・中首脳会談で、オバマ大統領と習近平中国国家主席は「北朝鮮が非核化することと、北朝鮮を核保有国として認めるわけにはいかない」と厳しく忠告しました。北朝鮮が人民の民生を犠牲にしながら開発した核兵器が無用の物になってしまったのです。
引き続き、6月末に行われた習近平主席との韓・中首脳会談では、韓半島の非核化はもちろん、韓半島の平和統一の原則について意見が一致しました。特に習近平は朴大統領の韓半島信頼プロセスを積極的に支持するという意を表し、実質的に大韓民国の主導下での南北統一を認める立場を明らかにしました。
諮問委員の皆様。
韓・米、米・中、韓・中首脳会談を通じて、韓半島の未来と南北関係において外側の設計が固められました。特に中国が韓半島の非核化と平和統一の支持、韓半島信頼プロセスの支持に回り、北朝鮮は四面楚歌に直面しています。韓・中首脳会談の直後に行われた第20回ASEAN地域フォーラム(ARF)で、「北朝鮮は国連安保理決議と9.19共同声明上の公約を完全に遵守すること」と、ARF議長声明が採択されたのは、北朝鮮が窮地に立たされてことを克明に物語っています。2005年9月19日に行われた6カ国会談の声明は、「北朝鮮のすべての核兵器と現存の核計画の放棄」を明示したものです。国際社会から完全に孤立されている北朝鮮にとって、今、選択肢があるとすれば、韓半島の非核化と平和統一に向けた朴大統領の韓半島信頼プロセスに応えることです。
諮問委員の皆様。
韓・米、米・中、韓・中首脳会談を通じて、韓半島の未来と南北関係において外側の設計が固められました。特に中国が韓半島の非核化と平和統一の支持、韓半島信頼プロセスの支持に回り、北朝鮮は四面楚歌に直面しています。韓・中首脳会談の直後に行われた第20回ASEAN地域フォーラム(ARF)で、「北朝鮮は国連安保理決議と9.19共同声明上の公約を完全に遵守すること」と、ARF議長声明が採択されたのは、北朝鮮が窮地に立たされてことを克明に物語っています。2005年9月19日に行われた6カ国会談の声明は、「北朝鮮のすべての核兵器と現存の核計画の放棄」を明示したものです。国際社会から完全に孤立されている北朝鮮にとって、今、選択肢があるとすれば、韓半島の非核化と平和統一に向けた朴大統領の韓半島信頼プロセスに応えることです。
諮問委員の皆様。
自由で民主的な基本秩序に立脚した平和統一はもはや遠くないという根拠は少なくありません。しかし、我々が自由民主平和統一諮問会議に進む道程に決定的な障害があります。それは南南葛藤です。南南葛藤を解消しなくては国民のエネルギーを平和統一に結集させることはできません。私たちに与えられた最大の課題は南南葛藤の解消であり、それに基づいた「国民統合」です。信頼プロセスは、韓国と北朝鮮の間でのみ必要なものではないです。大韓民国の共同体のなかでも信頼プロセスは重要なのです。
民主平和統一諮問会議の議長である朴槿恵大統領は、6月20日に行われた幹部諮問委員への任命状の授与式で、「国民の一つに結集した支持と声援こそ、政府が一貫して効果的に対北政策を展開していく原動力となるため、民主平和統一諮問会議の役割は非常に重要である」と強調し、「民主平和統一諮問会議の活動次第で、韓半島の歴史と南北の7000万民族の未来が変わりうるといった覚悟で活動に専念してほしい」と呼び起こしました。
諮問委員の皆様。
「国民統合」は、言葉ではなく奉仕と犠牲、参加と献身がなければ不可能です。特に、各界のリーダーが集まった民主平和統一諮問会議は、ノブレス·オブリージュの精神で国民統合を導いていく立場にあります。従北勢力が我々の社会に浸透することができないように、「私たちの社会は果たして正義性があるか」という質問に、自信を持って「はい」と答えられなければなりません。
諮問委員の皆様。
自由で民主的な基本秩序に立脚した平和統一のためには、我々自身と北朝鮮という相手を正確に把握し、理解する過程が必要となります。民主平和統一諮問会議は、「南北分断の責任は韓国にあり」、「北朝鮮の政権の正統性を認める」、「韓国政府の誕生は間違いだった」、「大韓民国は米国の植民地であり、北朝鮮は自主国家」という従属史観 - 自虐史観に対し、激しい批判すると同時に、大韓民国の自由民主主義体制の優越性と自由民主主義の基本秩序に基づく統一の正当性を確立しなければなりません。特に高校生の69%が韓国戦争は「北侵(北朝鮮からの侵略)」と答えた事例のような、若者たちの歴史意識と北朝鮮に対する認識を正すことは、自由で民主的な基本秩序による平和統一を達成させるために不可欠です。青少年に対し、世界が羨む国造りと産業化、民主化の奇跡、世界10位圏の経済大国、世界9位の貿易大国といった国際社会における韓国の立ち位置に自負心を持たせることも、民主平和統一諮問会議と諮問委員の役割なのです。
諮問委員の皆様。
脱北者が2万人を超えましたが、脱北者の一部は、未だに韓国社会で定着できずに彷徨ったり、甚だしくは北朝鮮の工作によるものと推定されるものの、北朝鮮に戻るケースも出ている状況です。
命がけで自由を求め脱出したおよそ2万人の脱北者をしっかり保護できていないのに、南北統一を云々するのは恥ずかしいくらいです。特に、学業を放棄する脱北者の子供たちは韓国の学生に比べ11倍にも多く、深刻な状況に陥っています。脱北者の子供たちは、韓国の資本主義と市場経済について学び、南北統一の際に立ち遅れた北朝鮮の経済再建を先導する役割を担うべきです。
民主平和統一諮問会議は、平和統一を準備する段階で脱北者と彼らの子供への支援にも関心を払うべきだと思います。脱北者たちが無事に韓国社会に定着することによって彼らは自由民主主義の優越性に気付くことができます。さらに北朝鮮の住民たちに対しても韓半島の統一は自由民主主義による統一が当然だという認識を持つように働きかけていかなけれ ばなりません。
諮問委員の皆様。
国際金融市場をリードする代表的な証券会社ゴールドマン·サックスは、2009年末「統一韓国」に関する報告書で、「北朝鮮の人的資本と豊富な鉱物資源に私たちの技術力と資本が結合すれば、「統一韓国」は30~40年以内にフランス、ドイツ、日本を超えることができる」と発表しました。統一韓国は米国と中国に続いてGー3に進入するという予告なのです。朴大統領の韓半島信頼プロセスは「国民の幸福」という国政哲学を韓半島全域に開花させ、「幸せな韓半島」を築き上げようという政策で、南北が自由に行き来し、お互いの長所を生かして、人的、物的資源を共有することで「統一韓国」を達成し、一流国家へ歩み進めようとするものです。
「幸せな韓半島」は、北東アジアの平和と繁栄、ひいては世界平和に貢献することでしょう。その大前提は、自由民主主義に基づいた統一です。
民主平和統一諮問会議の国内外の諮問委員の皆様。
民主平和統一諮問会議16期、および16期諮問委員の使命は明確です。ある日突然訪れる南北統一に、レンガ―一枚でも積み上げることができたと、誇りを持って子孫に言い残せるようにしていきましょう。
「7500万人が幸せな統一」はもはや遠くありません。諮問委員の皆様のご健勝とご幸運をお祈りします。
民主平和統一諮問会議
首席副議長 ヒョン・ギョンデ